くるみえんの節分は、七輪で炭をおこし、鰯を焼く事から始まりました。
鰯が焼けるのを待つ間、各教室では鬼や節分に関する学年に合わせた絵本を先生に読んでもらっています。
お待ちかねの鰯が焼けると、みんなで受け取りに。
廊下に出た途端、もくもくの煙と鰯の匂いに「くさーい!!!」と、
ハンカチを口元に当てる子もいたりと大騒ぎの年少組さん。
「鰯を焼く匂いを鬼が嫌うんだって」と先生の言葉を聞いて、
「鬼さん、あっち行け!」
「イワシって銀色でツヤツヤしてるね!」など様々な感想が聞こえます。
教室に戻ると、柊の葉を先生が手に取り、
「柊っていうの。チクチクして痛いから鬼は部屋に入ってこれないの、さわってみる?」
「さわる〜!」
「いたい!」
「ぜんぜんいたくないよ!」
先生が先ほど焼いた鰯の頭をもぎ、柊の枝に刺して教室の入り口に飾ります。
「鰯の匂いと、柊のチクチクで鬼がお部屋に入ってこないのよ」と。
「元気に過ごせるように、鰯を食べるよ」
あんなにくさいくさいと大騒ぎしていたのに、
「もっと食べたい!」「にがくない」「にがいけど、おいしい!」と、
一人半身ずつ、先生にほぐして貰ってワタまで綺麗に食べ尽くしていました。
苦くて食べられない子もいるのでは?と予想していたのですが、おかわりを求める列ができていました。
年中さん、年長さんは一人一匹ずつ背中からかぶりついて上手に食べていました。すごい!
各クラスが鰯を食べ終わると、全学年集まっての節分集会が始まります。
「二月三日、今日は節分です。明日から春が始まるんだって。みんなも春を見つけたら教えてね。では豆を煎って年の数食べたいと思います。」
七輪の上に鍋を置き、年長の子ども達が順番に菜箸で混ぜながら豆を煎ります。
見ている子たちは、みんなでわらべうた「豆がらがらがら」を歌うので、リズムよく、ぐるぐる、ぐるぐる混ぜています。
すると「豆のいい〜匂いしてきたね!」
教室いっぱいになんとも香ばしい匂いが広がってきました。
買ってきた豆を煎るという事をした事が今までなかったので、
この日初めて大豆を煎る匂いを嗅ぎました。なんて良い匂いなんだろう。
子ども達の脳裏には、豆の味だけでなくこの香りも一緒に思い出となるのかもしれない。
五感で感じる素敵な体験をさせて貰ってるなぁと感じました。
さて、いよいよこの日のメインイベントの豆まき!
「次は豆まきするよ〜、最初は年中組さんが鬼をするよ」と先生が言うと
ワアッと子どもたちが元気に立ち上がります。
最初に鬼役の年中組さんは事前に作っておいた鬼のお面を意気揚々とかぶり、
年少、年長組さんは同じく事前に作っておいた豆を入れる為の箱に、小さく丸めた紙の豆を貰って準備万端。
スタートは先生の合図でおのおのが一斉に豆を投げ、走り回って逃げる年中組の鬼さん。
「鬼は外!!!!」
「福は内!!!!!」
「わぁぁぁぁ」っと教室全体が爆発したみたいな盛り上がりでした!
そう、くるみえんの豆まきは大人が鬼役をするのではなく、クラスごとに交代で鬼役をします。
子どもたちが鬼を必要以上に怖がる事なく、節分行事を楽しめる良い方法だなと感じました。
順番に鬼役を交代してから、最後は園全体に散らばった『豆』を拾うゲーム。
子ども達は一つでも多く拾おうと必死に豆を拾い集めお家でもまけるようにお土産にしました。
あんなにも散らかっていたのが魔法のように消え、無事に節分集会は終了です。
子ども達が元気に豆まきするエネルギーに、とにかく圧倒された一日でした。
(年少母)