子どもにとって、ままごと遊びは大事です。
お料理を作ること、そのお料理をお友だちに「どうぞ」とすること、一緒に食べること・・・
家庭での毎日の生活を、子どもが興味をもって観察していて、それを模倣しているのですね。
想像する力、コミュニケーション力など、遊びを通して子どもの心が育っていきます。
くるみえんの先生は、ままごと遊びの道具は年齢に即したものでなければならないと考え、
年齢ごとにままごと遊びの道具に違いがあります。
まずは年少組です。
第一に、危険のないもの。
飲み込んでいけないものは置きません。
基本的に「みたて」「つもり」になりやすい道具が用意されているのが特徴です。
まだまだ幼い3歳児。すぐに想像の世界に入り込めるように、という教育的配慮ですね。
具体的には、フエルトで手作りされた食べ物(おにぎり、野菜、くだものなど)、綿の入ったお手玉(お弁当箱につめたり、おなべに入れたりして、ごはんやおかずにみたてる)。ひも(麺類)などです。
ときには小さな積み木も、食べ物にみたてて遊んでいます。
プラスチック類のおなべは、その子の感性で、おなべにもなれば、ざるにもなります。
そして、用意されている道具の数が多いです。遊びたい子がいっぱい遊べるように。
数が多ければ、取り合いも減りますものね。
つづいて年中組。
年少組と違うのは、木製の道具もあり、年少組とは違ったぬいぐるみ、大小ざまざまな布が加わります。
道具の総数は減ります。
なので「私が使う!」「僕が使う!」で、もめることがあります。
でも、そこが先生の意図なのです。
「自分が使いたいものを、友だちも使いたいんだ。」と、相手の気持ちを知るということ、そこから、「どうしようか?」と解決策を子ども同士で考えること、必要であれば先生と一緒に考えること、そしてなんとか解決したら、また遊びを深めていく。子どもにとって、大切な経験ですね。
そして年長組。
年長組のままごと道具は、なんと本物です。
せともののお茶碗、電気釜(本当の電気にはつなぎません)おなべ、フライパン・・・すべて本物です。
「みたて」は卒業、本物の道具を大事に扱って遊んでほしいという、先生の願いが込められています。
お茶碗やおなべに入れるのは、その時、その時で子どもたちが考えます。
四季折々の木の実(どんぐり、ぐんなん、ユーカリの実、くるみ、まつぼっくり・・・など)や、折り紙や空き箱など自分たちで作ったものでままごと遊びをします。
布や木を使ってままごとをすることもあります。