くるみえんのブランコ

くるみえんの園庭は、子どもにとってちょうどいい広さです。

今回は、この園庭の全体を見渡せる位置にある、ブランコを紹介します。

 

園庭の周りを取り囲む季節の草花や木々の中でも、大きく目立った広葉樹の榎(えのき)はとても丈夫な樹木です。
15年前に専門の植木屋さんに依頼して、ブランコを作ってもらいました。
今でも定期的にロープの取り替えをしてもらい、点検してもらっています。

たったひとつしかないブランコは、子どもたちに大人気です。
「二人乗りはしない」などの約束事はありますが、子どもたちは友だちと一緒に遊ぶうちに、自分たちでルール決めをしているようです。

「10回乗ったら、交代しようね」
「順番は守るんだよ」
「だれもいないときは、いっぱいのっていいよ」
とお互い声かけをしながら、
列を作って自分の順番を楽しみに待っている場面が良く見られます。

「柵がなくて、危険ではないですか?」と心配するお母さんもいますが、今まで事故は起きていません。
子どもたち自身が、ブランコに乗っている子がいたら気を付けようと自覚しているようです。

くるみえんの子どもたちは、毎日の遊びの中で、ルール作りの知恵や危険を感じる力を培っているのです。

また、このブランコは、子どもの心を落ち着かせる役割もしています。
「一緒に遊びたかった友だちは、他の子と遊んでいる。どうしよう。」と困った様子の子も、ブランコに揺られながら、他に自分の居場所を見つけて、元気に駆け出します。
ブランコからの景色は、子どもたちに遊びたい意欲を駆り立てるものかもしれません。

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