くるみえんでは、日頃子どもたちが体験している生活や保育のことを保護者達にもっと知ってもらうため、「保育体験」を行っています。
食育・行事・遊び・自然保育などにまつわる様々な保育体験があり、父母達も参加を楽しみにしています。
5月のさわやかな陽気の日。
年長の娘の母である私は、ザリガニ釣りの保育体験に参加しました。
前の日から釣り竿を手作りして、準備万端の子どもたち。
目的の公園までは、片道45分ほどのなかなかの道のりですが、
「たけのこが生えてるよ」
「おなじお花がたくさんさいてる!」
道端の自然に小さな発見をしながら歩きます。
大人の私でもやや疲れた道のりですが、ぐずりもせずに歩き通した子どもたちに、ずいぶんたくましくなったな、と成長を感じます。
公園につくと、ちょうど田植え作業をしているボランティアの方々が。
田んぼの様子を興味津々で覗き込みながら、ボランティアの方のお話を聞く子どもたち。
その後さらに公園の奥へ進むと、草原に水辺のある場所へ到着です。
さあ、いよいよザリガニ釣りです。
子どもたちは先生とお約束事をしてから、一列に並んで釣り竿をたらします。
「あれ〜、いないよ〜」
そこからはみんな思い思いの場所を探します。
私も娘とザリガニを探していたら…いました!
早速スルメイカのついた釣り糸を垂らすと、すぐに食いつきます。
「釣れたー!」
大人げなく娘より先に釣ってしまった申し訳なさもありつつ、素直にうれしい気持ちが勝りました。
しかし、慌てるあまり、ザリガニは草の上へ。
実は「ザリガニには触りたくない」と思っていた私。
しかし、こうなってしまっては私も決死の思いでザリガニをつまみます。
思ったよりムニッと柔らかい感触。
暴れるザリガニに何度もびびりつつ、最終的には、草を掴んで離そうとしないザリガニの、草をむしって、ようやくバケツへ。
この一幕が私にとってはとても長く感じられ、すっかり舞い上がってしまいました。
恥ずかしながら、この歳で初めてザリガニを釣ったのです。
「初めて」の体験ってこんなにドキドキワクワクした気持ちになるんだっけ、と久しぶりに子ども心を思い出すこととなりました。
子どもたちは水辺にじっと目を凝らし、釣り糸をたらします。
「つれたー!」
「すばしっこくてつよいのがつれたよ」
釣れたときの子どもたちの自信に満ちたような表情。
釣れたと思いきやすぐにポチャンと落ちてしまうこともしばしば。
「バケツをすぐよこにもってきて!はやく!」
「うごかしちゃだめなんだよ」
子どもたちは作戦を練ります。
先生達も茂みをかきわけ、じっと目を凝らし、真剣です。
そのうち、
「つれなかったら、人生おわりだ〜」
「ここでつればいいや」と、釣れたザリガニの入ったバケツに釣り糸を垂らす子も。
そんな子どもたちの様子がほほえましく、一緒になってザリガニ釣りができたのはとても楽しかったです。童心にかえる貴重な体験をさせてもらいました。
ちなみに、この日、みんなで釣ったザリガニの数は20匹以上。すごい!
(年長母)