2015年に発行された、くるみえんの40周年記念誌には、保育者の先生方が日々の保育の取り組みや子どもたちの様子をまとめた「保育実践」が収録されています。その中から連載形式でくるみえんの保育の様子を紹介しています。
「いっちょまえ」な3歳児 記録:3歳児クラス保育者
(5)絵本
家で本に触れる機会の少なかったG。2歳児クラスにいた時から絵本が大好きでした。
3歳児クラスでは、食後一人ひとりが読んでもらう時間と、保育者が選んだ本をみんなに読む時間があります。
Gは自由に遊ぶ時間も保育者に「読んで」と持ってきます。
ある日「にんじん ごぼう だいこん」の本を読み終えるとGは工作の所へ行きました。隣で絵本を聞いていたHも一緒です。
Gは絵をかき、Hはハサミで色紙を切っています。
「絵を描いているのね」
G「にんじん だいこん ごぼう」
とオレンジと白と茶色の絵を指しました。
Hは「私はにんじんつくっているの」
とオレンジの色紙をにんじんの形に切ったものを見せてくれました。
絵本から次の遊びへと進んでいきました。
(担任保育者が思ったこと)
Gは初めてのことが苦手です。進級したことで「安心して遊ぶことが難しいのかな、保育者と一緒に過ごすことで安心しているのかな」と感じる時もあります。しかし絵本が大好きでその中から遊びへ繋がっていくことも多いのです。絵本の共通のイメージから遊びが広がり友だちと遊ぶこともしています。絵本の世界を一緒に経験し、彼女の感じていることを私も知りたいと思っています。
小金原保育の会幼児教室くるみえん
一人ひとり絵本を読んでもらう子どもたち
※写真はイメージです。本文とは関係ありません。