「いっちょまえ」な3歳児(4)~くるみえんの保育実践

2015年に発行された、くるみえんの40周年記念誌には、保育者の先生方が日々の保育の取り組みや子どもたちの様子をまとめた「保育実践」が収録されています。その中から連載形式でくるみえんの保育の様子を紹介しています。

「いっちょまえ」な3歳児  記録:3歳児クラス担任保育者

(4)ブランコ

D「先生ブランコのってくる」
「いってらっしゃい」
庭のえのきの木のブランコは子どもたちの好きな遊びの一つです。
E「私もブランコに行く」
D「私が先に乗る!」
Eは何も言わず急いでいます。
D「私が先だった」
そういっている間にEは外へ出てしまいました。
Dが靴を履きかえ外へ行くと、Eがブランコをつかんでいました。
D「私が先にだった!」
E「私が先だった!」
それを見ていた保育者は
「Dちゃんが先にブランコ乗りたいって言ったけどEちゃんが先に来たのね。こんなときはどうしたらいいかしら」
すると、様子を見ていた年中組のFが
「先に来た順だよ。乗りたい人はこっちで待ってるんだよ」と教えてくれました。

(担任保育者が思ったこと)
自分なりの考えがある3歳児。友だち同士でその考えを主張し合うことはよく起こります。そんな時、大きいクラスの子たちが教えてくれます。大きい子は自分たちの経験してきたことから教えてくれたり、良い知恵を出してくれると、不思議と子どもたちは納得するようです。また保育者は、まだ言いたいことが十分に言えない3歳児に、言いたかったことをゆっくり聞き、代弁してあげたいと思っています。


えのきの木のブランコで遊ぶ子どもたち

※写真はイメージです。本文とは関係ありません。

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