年長「うさぎぐみのスペシャルな日」

7月に年長組がくるみえんで1日過ごす日がありました。
その名も「うさぎぐみのスペシャルな日」。子どもたちがみんなで相談して決めた名前です。

この1日は年少・年中のお友達はお休みで、年長さんと全員の先生が一緒に過ごします。
何をやるかを年長組の子どもたちと先生で話し合って計画し、1日くるみえんで過ごす日です。

(うさぎ組のスペシャルな日のお便りより)

「夜までいられるの。どんなことしたい?」と聞くと
「花火がやりたい」「ほたる探し」「アイスが食べたい」「おいしいものを食べたい」「焼きみかん」「とうもろこし」「焼肉も」
食べたい話は止まりません。

すると、わらべうた、お祭り、踊ったり、ドラえもん音頭
子どもたちが体験してきたことや憧れていること、いろんな考えを出し合って、
晴れても、雨でも、みんなでできる砂場プールや、おばけ作りをすることになりました。

食べ物の話で盛り上がるのは子どもも大人も同じだなと思いました。
子どもたちのワクワクと目を輝かせている様子が伝わってきました。

これまであまり園での出来事を自分から話すことのなかった息子も、「スペシャルな日」の話を先生から聞いた日、
家に帰ってきて早々に、「うさぎさんだけで夜までくるみえんにいるんだよ!!」と嬉しそうに話をしてくれました。

その後も、当日までカウントダウンが始まり、「おばけつくるの!」「アイスつくって食べるんだよ!」など、当日に向けて気持ちが高まっている様子がうかがえました。

アイス作り

そして迎えた当日。

なんとこの日は朝からどしゃ降りの雨。
「あー残念。かわいそうにな」と思ったのは大人だけ。

この日を待ちに待っていた子どもたちの表情にくもりはありませんでした。
朝の登園時、息子は後ろを振り返ることなく教室の中へはいっていきました。

この日はひとりもお休みの子がおらず、全員そろって迎える事ができたようです。

かまどをだすために先生方が屋根をはってくれていました。

当日の様子は先生方からお聞きしたお話を抜粋しながらお伝えしたいと思います。

登園すると、雨の中、お昼のご飯を炊くためのかまどが準備されていました。
その後も、先生方がビニールシートを張る場所を試行錯誤しながら頑張ってくださっていたようです。

かまどでご飯をたくために、なたを使って薪割りをしました。

晴れたら砂場プールをする予定でしたが、雨のためお部屋の中でおばけづくりをしました。
子どもたちが想像するおばけ。一人ひとつのおばけができあがりました。

そして、お化け屋敷をするのに、おばけになりたい人と見に来る人に分かれました。
先生に「もうおしまいよ」と言われるまでずっとやり続けていた子どもたち。
みんな怖がりながらもお化け屋敷は大盛り上がりだったようです。


その後はお昼ご飯。
年少組さんのお部屋がレストラン会場です。

かまどで炊いたごはんでひとりひとりが好きな具でおにぎりを作ります。
お味噌汁も一緒に、おいしいおいしい、と言いながらみんなでいただきました。

子どもたちはびっくりするくらいおにぎりをたくさん食べたそうです。
みんなで食べるととっても美味しいよね。

具は子どもたちが選んだ、鮭、昆布、おかか、梅、味噌
自分の分を自分で握ります



お腹がいっぱいになった後は陶芸をしました。
先生に教えてもらいながら、お皿をつくりました。

窯で焼くのでできあがりは夏休みの後。どんなお皿ができあがるかな?

その後、お部屋の中で宝探しをしました。
グループに分かれて、友達と協力してパズルのかけらを探します。

それを集めると宝のありかが!

宝のありかへ一目散に駆け出す子どもたち。
そこには、キラキラの宝箱がありました。

トランポリンだ!
キラキラの宝箱。中身はおはじき、ビー玉。

宝探しのあとは、夕飯の時間。
またレストラン会場(年少のお部屋)に向かいます。

メニューは、ごはんせんべいとお庭で採れた野菜、コーンスープ。

ごはんせんべいとお庭で採れた野菜

・・・・・・・


夜お迎えに行くと、子どもたちが花火をしているところでした。
どの子もおもいっきり遊びきった満足げな顔をしていました。

少しでも長く続くようにと、花火問屋さん買った花火。





後日、9月のクラス会で聞いた他のお母さんたちの話では、
「宝箱と宝物(ビー玉、おはじき)を自分の大事なものいれにいれて大切にしている。」
「家に帰ってから、宝物のおはじきひとつずつに友達の名前を書いて大切にしている。」
「やる前からバーベキューが楽しみ!といっていた。当日もバーベキューが楽しかったといっていた。」
「この日のことは大人になってからも忘れない!といっていた。」
「花火が楽しかった」
「帰ってきたときの満足そうな顔をみて楽しかったと伝わってきた。」
といろいろな感想が聞かれました。

この日を楽しみにしていた息子も、
普段あまり一緒に遊ぶことのなかったお友達のことを「○○くんと仲間になった!」とうれしそうに教えてくれました。
長い時間一緒に過ごして、子どもたち同士で協力しあって、絆がさらに深まったようです。

ついこの間まで、ひとりで遊んだり、決まったお友達と遊ぶことが多かった息子ですが、
園での様々な経験を通して、親の知らない世界でどんどん成長していることが、とても頼もしくたくましく感じます。

そしてあの日、1日中子どもとかかわってくださっていた先生方が
「楽しかったわ~」と笑顔で仰っていたのを聞いて、いい思い出をつくってあげたい、という先生方の全力の気持ちを感じ、親として感謝の気持ちでいっぱいになりました。
子どもたちにとっても、そんな先生方や気心のしれた仲間と過ごせたあの1日は、大人になっても心のどこかで輝くキラキラした宝物になっていくことと思います。(年長母)





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