くるみえんの遠足は歩いて行きます。
年少組さんは、入園してまだ1か月ですが、年長組さんがしっかりと手をつないで歩いていきます。
この日は、子どもの足で、行きは50分くらい、帰りは40分くらいかけて、「里山 下田の森」という池や田んぼがあり、自然をたっぷり感じることのできる里山へ、行ってきました。
先生方に、遠足の様子を伺いました。 (聞き手 年長組 母)
母 「そんなに長く、歩けるかなぁって、初めての遠足の時は思いました。」
先生A「年長さんが、すごく頼りになるのよ。私たちも、そういう目でみているから。」
先生B「大人だけでは、連れていけないけど、年長さんがいるから行けるのよ。」
母 「この時期って、他の幼稚園は『親子遠足』が多いけど、くるみえんは、先生と子ども達だけで行くんだなぁって、びっくりしました。」
先生C 「そうよ。ここは代々年長さんの力で遠足に行けるの。年少のときは引っ張ってってもらっていた子が、2年間で成長して、年長になったときは、今度は年少さんを連れていくの。」
母 「年少の時は、シートを自分で広げて、お弁当の準備とか自分でできるのかなぁ。風でシートが飛んでいっちゃったりとかしないのかなぁとかも心配でした。」
先生A 「一人の先生がだいたい3人くらいの子どもを見ている感じだから、大丈夫ね。」
先生B 「年長の担当の先生も、年少のほうに目を向けて一緒にみてくれるしね。」
母 「少人数で先生がよくみてくれるから安心ですよね。そういえば、うちの子はトイレもまだ上手ではなかったので、トイレのことも心配でした。」
先生A「あら。失敗したら着替えればいい。それだけのこと。ここにいても、遠足行っても、同じことよ。」
母 「(笑)・・・そうでした。」
母 「下田の森では、どんなことをして遊んだのですか?」
先生D「魚つりね。棒を池に入れて、『はっぱがつれた~!』とかね。」
先生A「うしがえるの鳴き声を聞いたの。そしたら子ども達が、『ブタがいるの?!』『夜になったらウシがいるの?』とか、面白かったわよ~。」
先生B「年中さんは、鬼ごっこや、かくれんぼをしたわよ。年長さんは、お弁当の後、散策に行ってたわね。」
先生D「年少さんは、なんでも年中さんがやることを真似するの。虫探しをしたり、オタマジャクシいるかな~、メダカいるかな~、って探したりね。」
母 「帰り道はどうでしたか?」
先生A「年少さんは泣いていました(笑)。疲れて『足がいたーい!』『歩けなーい!』とか言ってね。」
先生D「『葉っぱを持って帰りたい!』と泣いていた子もいたわよ。」
母 「先生、どうするんですか?」
先生A「『そうね』って言って、帰るのよ。」
母 「(笑)」
先生B「私たちの言葉を、年長さんもまねて年少さんを励ましてくれるの。『もうちょっとしたら、くるみえんに着くから、ママ待っているよ~』って。着くまでずっとね。」」
先生A「あれだけ泣いていても、年長さんは、よく手をつないでいたなって思ってる。」
先生D「Mちゃん。」
母 「えっ、Ⅿちゃん?!」
先生D「そう、Mちゃんよ。昔はよく泣いていた子がね。年長になったら、泣いている年少さんの手を最後までずっとつないで、『もうちょっとで着くよ~もうちょっとで着くよ~』って帰ってきたのよ。」
先生方は、他にも、私だったら大変・・・と思ってしまうようなハプニングも、とても楽しそうにお話ししてくれました。
お話の中の年長のMちゃんの成長の姿に感動しました。私自身も、息子が年少の時は、「本当に大丈夫なんだろうか・・?」と不安一杯で遠足に送り出しましたが、年長の今回の遠足は、何も心配なく「いってらっしゃい」と送り出すことができました。子ども達が、日々のくるみえんの生活の中で、親に頼らず自立していき、年少さんを思いやることができる程、逞しく育っているということですね。
「ここは代々年長さんの力で遠足に行けるのよ。」の先生の言葉どおり、初めての遠足でいっぱい泣いてしまった子も、きっと年長さんになった時には、新しい年少さんとしっかり手をつないで歩くことのできる子になっていると思います。くるみえんの歩き遠足、素敵だな、と思います。